特需でも雇用伸びず 賃金低く失業保険選ぶ 復興 現地発

津波が沿岸の庁舎を直撃し、今はプレハブ2階建ての仮庁舎で業務を続けるハローワーク気仙沼。40台分ある駐車場は29日も朝から来庁者の車ですぐに埋まった。

仮設庁舎で業務を続けるハローワーク気仙沼には求職者が大勢訪れるが…
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仮設庁舎で業務を続けるハローワーク気仙沼には求職者が大勢訪れるが…

 

 

 ■「気長に探そう」

 震災前に運送の仕事をしていた男性(46歳)は会社が津波で流された。ハローワークに寄せられた求人は賃金が低く短期の仕事が多い。「失業保険は来年3月までもらえる。しばらくは様子見」と話し、その場を後にした。職探しに来た別の女性(53歳)も「最初はすぐに就職しないとと焦ったが、今は気長に探そうと思ってます」と言う。

 東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島で、雇用情勢がなかなか好転しない。厚生労働省が29日発表した10月の職業紹介状況によると、ハローワークでの求職者1人に対する求人の割合を示す「有効求人倍率」は、宮城が0.74倍、福島が0.68倍と前月比で横ばい。岩手県のみ0.65倍と0.06ポイント改善した。

 震災後、被災3県では失業者が急増したが、4月以降は復興特需が始まり求人も伸びた。10月の求人数も10万2000件と震災前の1.5倍だ。

 ところが求人と求職がうまく結びつかない。10月の就職件数は3県で1万3000件にとどまる。「サケの加工・時給700円」「レジ業務・時給675円」……。ハローワークに寄せられる求人の多くは宮城県の最低賃金(675円)に近い。労働契約もパートなど短時間労働がほとんどで手取り月10万~11万円。「月12万円ほどの失業保険をもらって職探しを続けた方が得と考える人が多い」と窓口の担当者。

■職種の偏りも深刻

 職種の偏りも深刻だ。宮城県内の産業別新規求人数では建設業が2.5倍と大きな伸び。だが建設の求人票をみると月給こそ16万~20万円だが、土木作業や4トン車の運転など体力や運転技能を求められる仕事が多い。

 「沿岸部の失業者の多くはできるだけ前の職場、前の職種で働きたいと思っている」と宮城労働局は分析する。厚労省は第3次補正予算で地域産業を復興し、安定雇用を生む事業を計画する。

 被災地雇用の立て直しには、新たな雇用の受け皿とともに、地場産業の復活と一定水準の賃金を支払える経営体力の回復も要る。長期失業者を増やさない知恵と工夫は、時間との戦いになる。

(震災現地取材班)

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About Uy Do

Banking System Analyst, former NTT data Global Marketing Dept Senior Analyst, Banking System Risk Specialist, HR Specialist
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